日本一長い五家宝「末永く」に込めた願い。手仕事でつなぐ熊谷の味

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朝6時、きな粉の香りがふわりと漂う

熊谷市役所近く、明治二十年創業の堀内製菓。店の奥では四代目の堀内伸浩さんが毎朝、「五家宝」を手づくりしています。丁寧で素朴な職人の仕事には、130年以上続く菓子を、今日も明日も届けたいという決意が表れていました。

9時から店を開ける堀内製菓

二十歳で修業、三十歳で継ぐ。見つめた「熊谷の風土」

家業に入ったのは20歳のとき。30歳で四代目を継ぐまでの10年間、ただ技術を覚えるだけでなく、「なぜこの菓子が、熊谷で愛されてきたのか」を肌で感じてきたと言います。「材料の扱い方、食感のつくり方、甘さの加減、湿度への気配り。ひとつひとつに、先代たちの知恵と、熊谷の風土が染みついている」と堀内さん。その時々で火加減を変え、種の炒り具合を調整し、きな粉のまぶし方で食感を整える。日々の小さな判断の積み重ねが、「変わらない味」を支えています。

五穀を宝として、熊谷で守りつづける

材料は大豆・もち米・水飴・砂糖のみ

「五家宝」は、もち米のあられ(種)を水飴で固め、きな粉と水飴を練った皮で包んだ棒状の菓子。太い棒状にまとめた生地を少しずつ細く、長くのばし、最後にたっぷりのきな粉をまとわせて仕上げます。「五穀は家の宝」という祈りが名にこめられ、良質な米・大豆・大麦に恵まれたこの地で育まれました。堀内製菓では、甑(こしき=蒸し器)で蒸した米を一晩寝かせて乾燥させ、丁寧に炒って種を作るのが特徴。からっ風が吹きつける熊谷の冬、梅雨明けにはうだる暑さになる熊谷の夏、その日の気温や湿度で素材が変わるため、水飴の加減、きな粉の配合、生地を見ながら手を動かす職人の仕事です。

「その日の分をつくって、売り切れたら店じまいです」

9時には店を開け、午後には完売する日も。作り置きをしないから、できたての香ばしさと軽やかな食感が、手にした人の記憶に残るのでしょう。

日本一長い五家宝「末永く」に込めるのは

全長約60センチのロングサイズ商品、五家宝「末永く」(すえながく)が生まれたのは、約四半世紀前、2001年のこと。一本丸ごと入る専用箱に収まる逸品は、今や全国各地から注文が入る看板商品となりました。「末長い健康と幸せ、人と人とのご縁がつづきますように」と願いを込めて、ラベルには企業ロゴやメッセージもデザインできると贈答用にも喜ばれています。

日本一長い五家宝をと考案した「五家宝末永く」
専用箱、袋に入れ、地元熊谷美人のポストカードを添える

子どもたちへ郷土の味を手渡す

文化庁「百年フード」伝統部門認定、有識者特別賞を受賞した熊谷銘菓「五家宝」。その歴史的価値を、堀内さんは「知識」ではなく「体験」で伝えてきました。20年以上続く小学校への出前授業では、目の前で作り、できたてを子どもたちに味わってもらいます。「最初は『なにこれ』という顔をしていた子が、食べた瞬間に目を輝かせる。素直な感想にこちらまでうれしくなります」とほほ笑みます。

午後早々に売り切れる日も多いため、訪ねるなら午前中がおすすめです。 扉を開ければ、ふわりと広がるきな粉の香ばしい匂い。手のひらに伝わる職人の心意気を、ぜひ確かめてみてください。

商品概要

商品名/五家宝末永く
価格/2,080円(税込)
サイズ/全長約60cm(1本箱入り)
メッセージラベル/「末長くお幸せに」「末長くご健康で」「末長くご繁栄を」「末長くお付き合いを」から選べる。オリジナルラベルも可能
食べ方: お好みの長さに切るか、手でちぎって一口サイズでお召し上がりください
賞味期限/1週間(要予約)
用途/お世話になった方へのご贈答品や引き出物、縁起物として 販売場所/堀内製菓店内、熊谷駅観光案内所

出品者概要

店名/堀内製菓
住所/〒360-0042 埼玉県熊谷市本町2-15
TEL/048-522-1556
営業時間/ 9時~18時(売り切れ次第閉店)
定休日/日曜定休・年末年始
駐車場/1台分あり(店舗隣)
URL/http://www.gokabo.jp/
※「末永く」は予約制。オリジナルラベルをご希望の場合も含め、詳細はお問い合わせください。

この記事を書いた晴れまちライター

熊谷 次郎

東京出身、2020年に熊谷に移住してきた40代です。
熊谷市内で夫婦でカフェを経営。趣味はソロキャンプとサッカー。